地名などの固有名詞は、歴史で記憶せよ

島尻沖縄北方担当大臣が、記者会見で「歯舞群島」をはぼまいとうまく読めなかったことがニュースになっているので⇒http://ryukyushimpo.jp/kyodo/entry-218633.html ついコメントしたくなった。 そもそも地理上に「北方領土」という正式な呼称はなくてあくまでも国際社会に通用するのは「千島列島」であり、歯舞や色丹、国後、択捉もその一部である。 ところで北海道も沖縄も民族の歴史と風土から地名などの固有名詞は独特のものがあることはみんなよく知っている。 大切な大臣の記者会見だから、せめてルビでも付けていたらいいものを、という意見もあるが、つい先日2月7日は「北方領土の日」であり政府主催の大会も開かれたのだから、「大臣に失礼」と秘書官が察するのは至極当然である。

ちょうど昨日のしんぶん赤旗に不破さんの著作『スターリン秘史 巨悪の成立と展開』第5巻を語る(下)が紹介されていたので、千島問題のことを歴史から学ぶいい機会として是非おすすめしたい。
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik15/2016-02-09/2016020909_01_0.html

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1945年2月に開かれた「ヤルタ会談」が米英ソの大国による領土不拡大の原則に反したものだったのかがリアルに見えてくる。

まぁ誰でも言い間違いや読み間違いはあるけれども、今回の島尻大臣の「はぼ…」は、歴史から身体性をもってリアルに記憶されていないことから生じたことであり、いわゆる「北方」とか沖縄県の南沙諸島とか竹島の領土問題をあらためて冷静に考えるいい機会になったのではないだろうか。

このことにつけて、平田オリザ主宰の劇団「青年団」による舞台『ヤルタ会談』は、不破さんの論文を体感できるので今こそ再演を期待しているのだが…。