10月2日、オンブズ鳥取が県教委を提訴した。提訴の理由は、県の情報公開条例を遵守して一斉学力テストの結果を公開すべきで、非公開は条例違反というものだ。
この問題は、50億円も使って全国いっせいの学力テストをすることそのものを問うことになるだろう。
また、県の情報公開条例が10人以上の学校については公開対象としていることの是非である。公費を使って実施した事業の結果をすべて公開せよとの論が学力テストの点数公開とむすびつくのか、わたしには理解できない。
そもそも、どの子も伸びるように育てるのが教育の基本だ。
学力テストの開示か非開示かで騒動している大人の行動が、かえって子どもたちの学ぶ意欲や楽しさを奪ってしまうことにならないか、とても憂慮している。
テストのためのテストのためのテストのためのテストのためのテストのための…と序列と競争が果てしなくつづく、そんなもの学力でもなんでもない。
小中学校時代の記憶をたどれば、テストの結果をいちばんよく知っているのは自分と先生、たまに親。それでいいのだ。それで子どもは育つのだ。
オンブズ鳥取には、たくさんの税金を使って全国いっせい学力テストをすることや県の情報公開条例そのものを問うてほしいのだが、残念だ。
裁判の結果がどうであれ、子どもや現場の教師や父母が「あぁテストって勉強になるなぁ」ということにつながることが大切だ。
参考に日弁連の学力テストに関する意見書は、こちらです。「日弁連意見書」