棄てられず私蔵するのも密約か

核持ち込みの「密約」は、公文書として保管し、首相官邸で引継ぎをすることができなかったのだろう。佐藤栄作氏の遺族が保管していたというのだから…。それでも、いままで破棄されなかったことも不思議である。公然の秘密であったから、まぁ大丈夫だろうと踏んでいたのか、それとも一分の良心が破棄させなかったのか。

自民党政権が、戦後ずっと「密約なし」と嘯いていたことが、事実を前に崩れていく。歴史とは、そんなものかもしれない。

これから政府の「密約問題」の有識者委員会が、どこまで事実関係を明らかにするか、歴史の闇をしっかりと検証してもらいたいものだ。